超能力

そんなワケで無事にNEWギターのお披露目も終わったので、ここらでネタばらしを。
え?興味無いって?(笑

これはリハ中の写真ですけど(Photo by りょ君)

イチから新しくギターを作るのは大変(期間的にも金額的にも)なので、
ひとまず今まで温めてきたアイデアを試す為に市販ギターを改造して行く事にしました。

温めてたアイデア
・とにかくショートスケール(610ミリ)
・24F
・フロイド
・2ハム
・ボディーが小さい(いわゆるディンキー?)
・基本的なスペック(ネックシェイプ等)はRG系を踏襲

まず小さいボディーの市販ギターを探すのに苦労しました。
そもそも以前メインで使ってたRG7弦をセッション等で弾いてる姿を写真で見ると、
なんだか「大人用ギターを弾く子供」って感じでカッコ悪いんだよね(笑
ギターが大きくて。
身長が2mに迫ろうかという外人と、160cm無い俺が同サイズの楽器を弾く事自体に
無理がある気がするんだよな(笑

そんなワケで以前から小さいギターを模索してたんだけども、
では単純計算で、外人の平均を180cmとして計算すると
160/180=約88%。
単純にボディーの大きさを88%に縮小するとたぶん小さすぎる気がする。
今サブで持ってるフェンダーのミニギターくらいになっちゃうんじゃないかな。
あれは今度は逆に小さすぎてヘンなんだよね(笑
さらにはカッタウェイも小さくなるので、ハイポジで手がぶつかる問題も出てくる。
要するに日本人は三味線を弾いてろって事なんだろうな。

まぁそんなワケで、ボディーが小さそうなギターを探す事に。
ジャクソンのディンキーを実際に店頭でRGと比べたら、そんなに大きく違わない事が判明。
オプションでミディアムスケールを選べるとは言え、吊るしでは大抵ロングだしね。

次いで候補に挙がったのがキャパリソン。
あれのホーラスも、一応ミディアムスケールだしボディーも小さいかな・・・と思って見に行ったら、
ボディーがどうのよりも、ブリッジを落とし込み加工して無いので却下でした。
ボディー表面とブリッジ駒の弦支点との距離が高いと弾きにくいんです。
(ブリッジに置いた手と、ボディーに乗せる小指あたりの感覚に違和感が)

そんな中で見つけたのがESPのマーヴェリック。
元々のデザインが、クレイマーのヴィヴィアンキャンベルモデルなので
ボディーが小さいんです。
またミディアムスケールである点も気に入りました。
なんでかっつーと、ショートスケールのネックを制作した時に24Fの位置が
あまり変わらないので(5ミリくらいブリッジ側に寄る)何フレットでネックと
ボディーがジョイントするかがほとんど変わりません。
また、フロントピックアップに指板エンドがぶつかる可能性も減ります。

気に入らない点は、とにかくESPである事(笑
まぁネック作り直すから(言わなきゃバレないから)いっかな~という事でこれに決定。

しかし定価がバカみたいに高く(35万くらい?)、なんてボッタクリな値段だという事で、
社長にヤフオクで落としてもらいました。
社長の購買履歴に汚点を作ってしまった事をお詫びします(笑

工房にブツが届いてすぐにネックは棄てました(笑
というか、社長がヤフオクに出しました。

吊るしの状態で気に食わない点
・ハードウェアがクローム(安っぽい!)
・リアピックアップ(たしかTB5だったかな?)
・コントロール類の位置

とりあえずネックの作製です。社長の学校時代の先生に頼みました。
スペックはこんな感じ
・メイプルネック/メイプル指板
・デカいフレット/24F
・グリップはRG系
・コンコルドのリバヘ
・フィニッシュはRGのような手触り

それと同時に工房の方でもピックアップの交換やコントロール類の移動をしました。
いったんトップの塗装を剥いで、コントロール類の穴を埋めて新たに穴を開けます。
また、3wayのトグルの位置にキャビティーのザグりが届かなかったので
ザグリの横壁からトンネルを掘る工事もしてもらいました。
っつーかこのせいで後々色々問題が(笑

リアPUは、ひとまずダンカンのTB14。
ダンカンのサイトで一番ドンシャリっぽいトーンカーブを選びました。
説明文はよく読んでません。これも後々失敗の原因に(笑
フロントは吊るしのままのSHR-1。

吊るしで付いてたクロームのオリジナルFRTをヤフオクで売り飛ばす事にして
ゴトーのFRT、ボリュームノブ、サイドジャック、マシンヘッド等のハードウェアを
全てコスモブラックのヤツに換装。
ホントは黒が良かったんだけど、ペグとかって今は黒が売ってないんだよね。
なんか塗料に有害物質が入ってたかなんかで、製造中止になったみたいで。
だもんでコスモブラックで統一。アイバニーズみたいだ(笑

ネックが完成して、元通りにトップにシースルー青を吹いていざ完成・・・と思いきや
学校の先生の手違いで、サテンではなくてグロスのクリアが吹かれてました。
ネック裏の滑りが悪いので、急遽社長がペーパー掛けをする事でライブはしのぐ事に。
ライブ終わったら塗装やり直してもらえるけど。

さらにフレットも、学校で入手できる一番デカいフレットを打ってくれたんだけども
RG系のジャンボと比べると全然低いので、特にプリングとかチョーキングがやりにくい。
これもライブが終わって一段落付いたらフレットを打ち直してもらう予定。
ステンレスフレットが良さそうなので、6100番と同形状があればそれで。
もしくはショートスケールでハイポジでは間隔が狭いので、17F以降は6105番とか?
まぁとにかく高いフレットに交換したいですね。

さらには、3wayトグルのセンターポジションが断線していて音が出なかった。
こんなトラブルは初めてだったのでさすがの社長も原因究明に時間が掛かってしまっていた。
新品のスイッチが壊れてるなんて思わないっつーの(笑

なんとか無理を言ってライブ1ヶ月前の合宿には間に合ったものの、今度は
ダンカンのTB14の出力が低い事に気付く。歪まない。
英文をよくよんだら「歪みにくい」とちゃんと書いてある。
よく読め俺バカス。

そんなワケで今度は再びピックアップ交換。もうライブまで時間が無い時期に(笑
以前書いたように、ディマジオサイトを調べていたらエアノートンのシングルサイズが
丁度発売されて日本に入荷が開始されてた時期だったので(なんという偶然)
迷わずスティーブズスペシャルとエアノートンの組み合わせで行く事に決定。
というか、一番勝手が分かってる組み合わせなので。

ストラップは、以前白黒ピカソで使用していたディマジオのクリップタイプのヤツ。
実はこれもSサイズを買ってもまだ長かったので、自分で切って短く縫ったヤツなんだよね。

と、そんなワケでまぁ色んなトラブルや手違い勘違いを経て
ようやく本番当日無事にステージでこのギターを持って演奏できました。
写真で見ても、俺のカラダのサイズに合ってるよ(笑

まだまだ細かい部分で理想通りでは無いのだけど、これからも高橋工房とコラボして
できる限りやってみたい事、試してみたい事は全部やってみるつもりです。

唯一残ってるESPの証拠である、ジョイントプレート(ESPって書いてある)を
RG系のようにブッシュピン形式にはやく改造したいトコです(笑
それによる音の変化は・・・まぁどうなるか試してみようじゃん、という感じで。

No Comments

  1. 良太 より:

    うーむ、アンソニー・ジャクソン並の頑固オーダーですなw いや、オーダー的にはマシュー・ギャリソンか。

    遅くなりましたがライブお疲れ様でした。
    当日も話しましたが個人的に大好きなSpreading the diseaseの見事すぎる再現に感服しました。

  2. Re: 良太 より:

    ライブに来てくれてありがとう!!
    クイーンズは今回のライブで終了だけども、いずれ夢の4バンド共演は
    実現させたいね。
    俺が何のバンドで出演できるのか皆目検討が付かないんだけど(笑

  3. 高橋工房 より:

    こうして改めて文章で見ると色々やって色々学んだなぁと思います。踏み台にさせてもらって本当にありがとうw

    ここからがまだ長いけど最近1から作れるような設備を本気で早めに整えなくてはいけないという思いが強まってます。その時にはまずJA(610mm)とRK(33インチ)を製作予定なのでなんだか今後ショートスケール専門だと思われてしまわないか心配です。

  4. Re: 高橋工房 より:

    ライブ・リハで使用した感想で、出音で一番の問題点は
    サスティンが全然足りない事だね。
    ショートスケールのせいだとは思うんだけど、何かしら改善できる策が
    あるのであれば(FRTのブロックとかステンレスフレットとか)
    今後色々試して逝きたいね。